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いま話したい、あの日からのこと、能登半島のこと

いま話したい、あの日からのこと、能登半島のこと

ーいま話したい、あの日からのこと、能登半島のことー

ACT : YOCO ORGAN / ゆーきゃん

TALK SESSION

GUEST : 辻野 実(NOTONOWILD)、YOCO ORGAN 

聞き手 : 飯田仁一郎(ボロフェスタ)

 

2024年(令和6年)1月1日16時10分に発生した能登半島地震については、その日付のこともあって、きっとたくさんの方々がテレビで目撃されたのではないでしょうか。

 

崩れ落ちるビル、観光地としての面影もない輪島の朝市、海面の隆起で機能しなくなった漁港、そして避難所となった体育館での様子。

 

あなたは、このニュースを観て、読んで、聞いて、何を思いましたか。

 

震災直後には、約4万人が避難を余儀なくされたといいます。

その後、各所で復旧が進み、8月末に避難者数は3千人を下回り、石川県は、県内外に開設された避難所のほぼすべてについて、年内に解消する方針を打ち出しました。

 

この知らせを聞いて、ようやく、と思いますか。まだまだ、と思いますか。

 

公的な復興が進まないと言われる中、伝統産業を担ってきた職人や老舗が廃業に追い込まれているという話や、若者や子育て世代を中心とした人口流出に拍車がかかっている、という話も聞きます。皆が少しずつ日常を取り戻そうとする折しも、9月21日、22日の記録的な豪雨と河川の氾濫は、再び色々なものを押し流し、やり直しにさせようとしているようです。

 

震災直後には、ボランティアの「自粛」に関する是非がトレンドになりました。被災地に支援物資を届けようとする人と、能登半島の交通網の脆弱さを心配する人、同じく善意から出発したはずの人たちが、SNS上で激しい言葉をぶつけ合いました。

 

あれらの衝突には、どんな意味があったのでしょうか。

 

北陸の一月は寒いです。そして、今年の夏は観測史上一番暑かったともいわれます。空調どころかプライバシーも充分に保証されない避難所で日々を送ってきた被災者も、瓦礫と格闘し続けたボランティアも、世界農業遺産である千枚田をはじめとして、美しい能登の景観を再生しようと奮闘を続ける地元の人たちも、

 

皆、信じているのはおそらく、日常は戻ってくる

 

ということです。能登は、いまも生きています。たとえ街を去る人、のれんを下ろす人がいるとしても、また新しいいのちが生まれます。あの日以来、ふるさとを守るために立ち上がった人、歩き出した人、つながった人の輪、起きたドラマの数もまた限りなく… これまでも大きな災害に遭い、その度ごとに乗り越えてきたわたしたちは、そのことをよく知っているはずです。

 

いま必要なのは、どちらが正しいかを決めることよりも、状況を把握し、できるだけ正しく理解すること。忘れないでいること。繋がり続けていくこと。

 

わたしたちは、能登のことをもっと知りたいと思います。

 

しばしば「過疎地域」と呼ばれる、人口減の最前線に立つ地域のコミュニティは、そしてそこで暮らす若者たち、そこに息づくカルチャーは、どんなふうに生きているのか、これからどう生きていくべきか。現場のリアルな声を聞き、対話をしたいと思います。

またそういった場を通じて、京都や大阪、東京(といった、いわゆる都市部)で生きているわたしたちが、どんなふうに自分たちなりの”ローカル”を発見していけばいいのか、そのことについてのヒントも見えてくるかもしれません。

 

今回のボロフェスタのトークイベントでは、能登町在住デザイナー/B BOYであり、自らが被災者となりつつも、在宅避難者のための物資確保や被災地の状況発信に奔走し続けてきた辻野 実(NOTONOWILD)をメインスピーカーとして、石川県金沢市在住オルタナティヴラップデュオ「YOCO ORGAN」と、富山県富山市在住のシンガー・ソングライターゆーきゃんを招きます。辻野氏の現場レポートを下敷きにしながら、復興のリアルや能登のカルチャーの今を読み解いていくうちに、いま私たちに何ができるのか、日本各地の文化的なシーンを守るためには何が必要か、そんなことがぼんやり浮かび上がってくればいいなと思っています。

 

 

YOCO ORGAN

石川県金沢市在住オルタナティヴラップデュオ「YOCO ORGAN」。
[0081オオヤチ]と[PERUTANI]の2MC。
日本語RAP黎明期より活動し「好きな音楽に自由にラップ乗せたい!」の精神でDubstep、JUKE、Breakcore、Funkot、Jungle、SOKAなど多様なビートに日本語ラップでアプローチを行う。
これまでに2枚のフルアルバム、複数のEPやシングルをリリース。AmazonMP3ダンスチャート1位や第10回CDショップ大賞地方ブロック賞などを受賞。北陸新幹線開業をテーマにした楽曲「SHIKANSEN」やKAN SANO、MOP of HEAD、せのしすたぁとのコラボ曲などジャンルを超えた作品を発表する。
ライブでは2度の全国ツアーを敢行、アグレッシブかつポップなライブスタイルが評価を得て、りんご音楽祭や舞音楽祭、Outlookfestival Japan、加賀温泉郷フェスなど全国のフェス/イベントへ出演する。
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辻野 実 / NOTONOWILD 能登町在住デザイナー、B BOY。

能登のワイルドな文化を紹介するメディアNOTONOWILDを立ち上げ、国内外へ魅力を発信。
能登半島地震では被災した直後より、現場直の情報発信と在宅避難者への物資供給を行い、復旧に 奔走する。
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ゆーきゃん

山の向こうで暮らしています
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