KBSホールがダンスフロアになるマジック – ネクストフェーズ オブ ボロフェスタ –
「終わったら全員そのまま後ろを向いてください」というgroup_inouのimaiのMCからバトンを受け継ぎ、パソコン音楽クラブがリハーサルを始める。太いベースがKBSホールをうねり、オーディエンスの意識がホール中央のBoro the Party特設ステージに集まりはじめた。
KBSホールはクラブの様相を呈し、ダンスフロアに一変。ファニーな電子音が揺れながら深く響くベースに乗って、まるでハイウェイを走り抜けるような感覚になる。柴田が犬のぬいぐるみを掲げると、観客の手が頭上に差し出され、応答する。フロアに炸裂するのは、彼らから放たれる音のみだ。
「ボロフェスタ最高です! 今日は最後まで遊んで楽しんで帰ってください」と西山が語り、観客のボルテージは沸点を超える。体にぶつかる振動。それが“音楽そのもの”だった。ひとつのフロアで、揺れる身体と反応する音が連帯していく。音楽の素晴らしさを、ここで確かに実感できた。
Text by 瀬藤 育
Photo by kazuki.y



