水平線

ボロフェスタ2025
ボロフェスタ2025

優しさと光で包み込む、ボロフェスタ2025の幕開け

ボロフェスタ2025の一音目を任されたのは、去年に引き続き2回目の出演となる水平線だ。

「楽しんでいきましょう」の一声とともに始まった水平線のサウンドに、その音を待ち望んだ観客が身体を揺らしだす。4人の作り出す音が一つの”波”になり、前奏から惹きつけられる。緩やかな時間を生み出す、彼らのその美しすぎる澄んだアンサンブルに心が震える。

「京都のバンドとして、このステージを目指してやってきました。ここに来れたからにはトリを任せられる大きなバンドになって帰ってきます」と田嶋(Vo&Gt)が思いを語る。「7年前からやってるこの曲を」と始めた最後の曲は、「ロールオーヴァー」。

これまで積み重ねてきたステージへの想いと、これからも水平線としての音楽を奏でる”旅”を続けることを、この曲を通して約束してくれたように感じた。

一音一音噛み締めるように鳴らし、その一粒を聞きこぼさないように彼らを見つめ、音に身体をゆだねる人々。”会場が一体となる”とはこのことだと感じた。

Text by 野見山 翠

Photo by 中田 絢子