ボロフェスタ閉幕までラストスパート、Khakiが力強いバンドサウンドで魅了
時刻は18時。終演が近づくBIG LEFT STAGEに、Khakiの5人が颯爽と現れた。下河辺太一(Ba)が軽快にベースを爪弾くと、中塩博斗(Vo&Gt)と平川直人(Vo&Gt)のギターが重なり、たゆたうような浮遊感のある心地よいサウンドがフロアを包み込む。
4曲目「裸、道すがら」では、ボーカルが中塩へとバトンタッチ。それまでの3曲とはまた違った、力強くもどこか影を帯びたサウンドのコントラストを覗かせた。
最後に選ばれた「うってつけ」は、突如として曲を終える斬新な演出で幕を閉じた。聴き入っていた観客たちは、心構えができていない終わりに衝撃を受け、その静寂は彼らの演奏が観客たちをどれほど惹きつけ、サウンドのトリコにしていたかを証明した。祭りの終わりを惜しむ観客の胸に、Khakiは強烈な余韻を残し、彼らの音楽が長く鳴り響き続けることを予感させた。
Text by 尾関翔哉
Photo by 定藤 孝徳



