ロック!愛情!止められない衝動!

激しく鳴り響くギター、ベース、ドラムに乗る歌声に、拳と歓声が重なる。ULTRA CUBのステージが幕を開けた。
2曲目は「愛を呼ぶ愛してる愛を叫んでるケモノ」。力強く歌うカーミタカアキ(Vo&Gt)に寄り添うように、楽しげにギターを奏でる上村孝太(Gt&Cho)。完成された立ち居振る舞いと安定したプレイで支える清水佑(Ba&Cho)、そしてロックの衝動を体現する稲毛僚也(Dr&Cho)。4人の個性が溶け合い、ひとつの巨大なロックサウンドとなって空間を包み込む。どれほど激しく演奏しても、その余韻はどこか優しい。

「幸せな人も絶望している人もいるだろうけれど、歌で抱きしめられるような瞬間があるなら、それほど幸せなことはない」と、静まったフロアに語りかけるように始まった「光の唄」。その言葉が心に沁みる。
「しんどくなったら、いつだってまた始めればいい!」と前向きな力強さをくれる「スタートの唄」。そしてラスト「八月のアリア」で、力強く締めくくられた。ホストバンドとして、ボロフェスタへの愛を体現したステージ。彼らの音楽は、何度でも立ち上がる力をくれる。

Text by はっとり あや
Photo by 昴 (@shohnophoto)


