ドレスコーズ

ボロフェスタ2024
ボロフェスタ2024

最高のロックスター、志磨遼平率いるドレスコーズが、2年ぶりにボロフェスタへ帰ってきた。

ここ3年、今まで以上に精力的に活動を続けてきた彼らのステージの前には、前回をはるかに上回るファンが集まっていた。鳴り響く音は終始ロックンロールでありながら、服装も立ち姿も、重なり合う音の響きまでもがまるでオーケストラのようだった。無数の手が上がるその中心で、志磨遼平(Vo)は指揮者のように腕を振る。力強く、そして温かく、ドレスコーズは観客を優しく包み込んでいった。

中盤、「コミック・ジェネレイション」からは空気が一変。ハードな熱気が立ち上がり、突き上げられる拳とコールアンドレスポンスが一体となって会場を沸かせる。志磨の汗はライトを受けて眩しく輝き、ステージはスモークの中で白く滲んでいった。まるで志磨が“神”であり、彼のいる天国にファンが手を伸ばしているかのようだった。

ラストは「愛に気をつけてね」。ステンドグラスが開いて鮮やかな光が差し込み、志磨を照らす。私は確かに“天国”を見た気がした。

Text by もりあみ
Photo by kazuki.y