魂のこもったロックンロール
ボロフェスタ初日の終わりが見えてきた頃、BIG RIGHT STAGEに家主が登場した。新幹線でのユーモラスなエピソードを交えたMCに続き、「オープンカー」「茗荷谷」「陽気者」と披露。心に染み入るメロディと泥臭く熱を帯びたギターが絡まり合い、ロックンロールのエネルギーがステージに満ちていく。
続く4曲目「庭と雨」では、四つ打ちのダンサブルなビートがフロアの空気を変え、観客の身体は自然と揺れた。このバンドの演奏には、人の根源を呼び覚ますような力が宿っていると感じた。中盤は「生活の礎」「それだけ」「マイグラント」とミドル・テンポのナンバーが続き、音が身体に染み渡っていく。
終盤は再びロックンロール全開。「家主のテーマ」では大勢の観客が拳を掲げ、ラスト「NFP」まで、魂のこもったライヴが突き抜けた。
Text by ナカムラ
Photo by 定藤 孝徳
