食品まつり a.k.a foodmanが支配したMetroの夜
「釘付け」とはこういう時に使う言葉だろう。BPM160台のトランシーなトラックを次々とプレイする食品まつり a.k.a foodmanの前から、オーディエンスが離れられない。
27時を回り、疲れてきた観客を絡め取るかのように、KORGのelectribeを捌く食品まつりの手が勢いを増す。テクノのジャンルを横断するように、フレーズやテクスチャがじわじわと変化する。あるときはハードに、ある時はトライバルに。
疲れた足が高速のキックに反応し勝手にステップを踏む、体が揺さぶられる。彼の音はオーディエンスを直線的な時間から切り離し、別の精神空間に誘う。オーディエンスは皆目をつむり、時間を忘れ、動く体に心を委ねていた。
最後は天にも昇るようなノイズで圧巻のセットを締めくくった食品まつり。速いテンポの中に終始観客を没入させる、隙のないステージだった。
Text by 田中寛大
Photo by ノア


