無いはずのミラーボールが、見えた! -カミノ・ザ・ファンク-
すっかり日が落ちた19時頃。夜にぴったりな軽快なビートとともに、カミノ・ザ・ファンクがどすこいステージへ登場した。「I KNOW I WANNA」から「Just Like This」、「キスシタイ」と心躍るナンバーを披露し、夜の空気を柔らかく、鮮やかに染めていく。
演奏しながら観客を指さし、目を合わせる。その先で楽しそうに身体を揺らす観客の手には“カミノ・ザ・ファンク推しうちわ”。その景色ごと、多幸感に満ちたディスコのような空間がつくられていった。ないはずのミラーボールが、確かに見えたのだ。ひとりひとりと交わすアイコンタクトが音楽と溶け合い、フロアは笑顔で満ちる。演奏が終わったあとも、その余韻に浸るように名残惜しそうにステージを見つめる人たちの姿が印象的だった。
Text by はっとり あや
Photo by 瀬藤 育



