THE BOYS&GIRLS

ボロフェスタ2025
ボロフェスタ2025

街の底から

人生には、時々、必然が訪れることがある。
札幌で結成されたeastern youthの曲名が付けられた”街の底STAGE”に、昨年出演したTHE BOYS&GIRLSが今年はeastern youthと肩を並べて同日出演することも。

ワタナベシンゴ(Vo)の白いTシャツには、”オンボロは今日も行く”と、黒い油性マジックで堂々と書かれている。
ワタナベは、「ボロフェスタの”ボロ”の意味をモグラさんに聞いた! ボロでも無名でも、心は錦、豊かになれるように!!」と叫ぶ。
その言葉通り、オンボロのままで、噓偽りない自分のロックを観客に届けた。たった一つしかない自分の命を、心臓を、ギターのシールドに繋げて歌にするような、気迫のこもったアクト。

メンバーもワタナベに呼応するようにボルテージを上げていく。
ワタナベはフロアに飛び込み、転がって汚れながら、オンボロの姿で力の限り叫ぶ。

「何度でも言おう! 札幌から来ました、THE BOYS&GIRLSです!!」
白のボロボロのTシャツが、とりわけ輝いて見えた。

Text by 松下愛
Photo by 定藤 孝徳