インナージャーニー

ボロフェスタ2025
ボロフェスタ2025

バンドサウンドに乗せて、心地よい歌詞が胸に届く

軽快なSEとともに、2人のサポートメンバーを連れて登場したインナージャーニーは、初めての出演とは思えないほど落ち着いたパフォーマンスを披露した。
少し寂しげな印象のある歌詞に、それを感じさせないバンドサウンドで観客の耳へと届けられる。カモシタサラ(Vo&Gt)の、すべての人に寄り添うかのように優しくも真っ直ぐな歌詞。惹き込まれるのに時間はかからなかった。それを支える本多秀(Gt)のプレイも良いアクセントになっていた。

最後に選んだ曲は、文字通り「ラストソング」。楽曲終盤で、メンバー1人1人とアイコンタクトをとり、心を通わせながら演奏するカモシタの姿が印象的であった。心に寄り添った歌詞の世界観と厚みのあるバンドサウンドに、その場にいたすべての人の心を揺さぶったことだろう。

Text by 尾関翔哉
Photo by Mitzki(from Von-fire)