Jose

ボロフェスタ2025
ボロフェスタ2025

疾走するリアルなロックンロール

ボロフェスタのホストバンドであり、スタッフとしても参加するJose。一音目からアクセル全開でロックンロールを叩きつけた。
「俺を連れ出してくれ」と歌う声は、街の底からどこまでも駆け抜けていくようだった。

中盤ではミドルナンバーで一度深く息を吸い、情感をたたえたギター・ソロがフロアを包み込む。アヤト(Vo&Gt)がレスポールにギターを持ち替え、さらに太い音が街の底に響き渡る。
この4人でJoseだと叫ばんばかりのグルーヴが部屋全体にこだました。「永遠に続くものはないと挫けることもあるが、ボロフェスタから永遠を感じる。こっからさらにデカくなります」と語ったアヤトの言葉はまっすぐに届いた。

ラストの「蜃気楼」ではアヤトがフロアに降り立ち、「最後まで楽しもうぜ!」と叫ぶ。
衝動が駆け抜けたロックンロールは、街の底に熱を残したまま消えていった。

Text by 瀬藤育
Photo by もりあみ