熱く自由で、真っすぐ。これがRAINCOVERだ!
赤いライトで照らされた街の底STAGE。1音目から激しいロックの波動がフロアを掴んで離さない。
「ボロフェスタ始まってるぞ!」
その一声に、観客が思わず大きく手を掲げた。RAINCOVERの登場だ。
MCでは「ようやくボロフェスタに出られた」と喜びを語った辻出凌吾(Vo &Gt)。
「自由に聴いてくれ、俺たちも自由にするから! 俺たちがRAINCOVER!」と観客に語りかけると、ステージとフロアの距離が一気に縮まる。4曲目「存在声明」では、印象的なギターリフから始まる疾走感あふれるナンバー。叫ぶような歌声に、観客も拳を突き上げる。優しくも力強い音が響き渡り、そこには音楽を、京都を、そしてボロフェスタを愛する人々の共鳴があった。
ラスト「sleeps」前、辻出が叫ぶ。
「くらって帰ってくれ!!」
その言葉通り、自由でまっすぐなロックサウンドが駆け抜けた。地元愛、京都愛、そしてボロフェスタ愛——
彼らの全てを詰め込んだ熱いステージだった。
Text by はっとり あや
Photo by 浅井 里緒



