同じ時間を共有しながら音で広がるぼくたちの景色
ボロフェスタに初出演となる彼らを迎えるような、秋晴れの京都。
山崎ゆかり(Vo)の伸びやかな歌声と、キーボード・ベース・ドラム3人のメロディラインがKBSホールを満たしていく。

日常のなかから世界をまなざす詩の世界、軽快なリズムを心地よく響かせながら、キャリアを通して届けられてきた風景を接続させ鑑賞性とライヴ性を両立する豊かな演奏が続く。

後半のキーボードを中心とした弾き語りでは、どこまでも広がっていくような山崎の声がより際立つ。日々の暮らしや目の前の風景をすくい上げ、音楽へと変えてきた空気公団。その音楽が、京都の街のなかで生活と音楽が隣り合う場所を25年にわたって育んできたボロフェスタに響くことには、どこか必然のような親和性があった。
そんな歌からそれぞれ受け取った風景を抱えるように光がステージを照らす。

ステージ上の4人で観客にむけて礼をして去ったあとも、同じ時間を共有した景色が、澄んだ余韻として残った。
Text by 瀬藤育
Photo by ノア



