LIVE REPORTS ARCHIVE -MOROHA- from BOROFESTA2018

ボロフェスタ2018
ボロフェスタ2018

Text by 三ヶ田桃子
Photo by 松下美紅

ボロフェスタの過去のライヴから、印象に残ったライヴを
ブログスタッフが個人的にセレクトしてご紹介するLIVE REPORTS ARCHIVE。
今回は2018年初日の大トリを飾ったMOROHAを紹介します。

セレクト担当より

私自身初めてのボロフェスタだった2018年。
ステンドグラスが映えるメインステージで、初めて目にしたのがMOROHAでした。
「でかいステージ」への熱意や気合と、大きくなっても変わらないLiveHouse nanoに対する愛。
バンドの感情を目の当たりにできることがボロフェスタの醍醐味でもあると思っています。(おぎまゆ)

圧倒的熱量と気迫でボロフェスタと対峙したMOROHA

「でかいステージやなきゃ嫌だ。」と断った、LiveHouse nanoからの叩き上げ、ボロフェスタ出場3回目にして、ついに、キングステージでの大トリだ。

今年メジャーデビューを果たし、現在、彼らはアルバムのリリースツアーを終え、ファイナルシリーズツアー中だ。12月に行われるZEPP東京単独公演のチケットは既にソールドアウトしている。 そんな彼らが満を持して、初日の盛り上がりに中指を立てた。

「MOROHAと申します。よろしくどうぞ」ではじまった「革命」からの「俺のがヤバイ」。 アフロ(MC)の心の叫びと、UK(Gt)が鳴り響かせる重低音のビートが胸に突き刺さる。 張り詰めた空気の中、「tomorrow」からの「拝啓、MCアフロ様」では、UKの奏でるエモーショナルなメロディがフロアを優しく包む。アフロの放つ言葉からは色々な情景が浮かび、場内には涙を流す観客もいた。

「もっと強くなりたい」と言ったアフロ、貪欲さと反骨精神むきだしのリリックがフロアに噛みつき「スロンガー」に続く。 「キングステージ?だせーことするな。俺たちがどのくらい勝っているのか、負けたら終わりだ。まだまだ戦いは続くぜ」と力強く言い放ち、次に歌った「勝ち負けじゃないと思える所まで俺は勝ちにこだわるよ」は気迫を増しラストへ向かった。

最後に新曲の「五文銭」を披露した。力強く、だけど切ないUKのギターの音色と、汗したたるアフロの言葉は魂の気迫さえ感じさせ、フロアを飲み込んだ。後半、ふたりの熱量が増すのと共に後ろのステンドグラスが開き光を放った。その光はMOROHAの音とリンクし、まるで夕日のように暖かく、どこか儚さも感じさせた。 心にまっすぐに届けるMOROHAの思いを、問いかけを、観客は立ち尽くし受け止め最後まで目を離さずに、ボロフェスタ2018の初日が終わった。どうしてこんなにも心に響き突き刺さるのか、我々を奮起させてくれたMOHOHA。今後も進化し続けていくふたりから目が離せない。