お風呂と街灯

ボロフェスタ2026
ボロフェスタ2026

それでも日々を愛するために

お風呂と街灯(Vo&Pf)と山田創(A.Sax)のデュオセットでの登場。

柔らかい歌声で京都の秋が深まっていく。

最初に歌われたのは「カラスの瞳」。心の形を感じながら、その寂しさを撫でる歌だ。

 

3曲目には「Blue」。揺らぐ歌声が、もっと遠くへと行けそうな予感に満ちていく。

山田の情趣に富んだサックスが響き渡る。

 

「生きづらさのなかで、こうしたらちょっとは楽になれるのでは」という歌を歌っているのだというお風呂と街灯。

せわしない日々を生き抜く私たちが、それでも今日を愛するために。それは、ふと立ち止まって手にするコンビニのコーヒーのように、ただ息をするためではなく、この人生をささやかに祝福するための、温かく優しい音楽だった。

 

Text by 松下愛

Photo by 浅井里緒