モラトリアム

ボロフェスタ2026
ボロフェスタ2026

夜明けを惜しむかのようなモラトリアムの轟音

MetroFRONT STAGE、最後を飾ったのはモラトリアム。

ヴォーカルが喉も枯れよと歌い上げる、ベースがうねる、ドラムが跳ねる。

空けていく夜を惜しむかのようにパワフルなステージを展開した。

切実で生々しい中村響太郎(Vo.&Gt.)の歌声を中心とした巨大な音像が、聴く者を飲み込むように迫り、狭い地下空間を隙間なく塗りつぶす。

観客はその響きの中に耽溺し、身を預けているようだった。

最後は遅くまで残る観客への感謝を告げて、演奏を締めくくったモラトリアム。

圧倒的に、優しく包み込むサウンドが京都の夜の底に反響した。

Text by 田中寛大
Photo by ノア