今宵もヘルシンキラムダクラブの世界へようこそ
今年もボロフェスタのステージに立ったHelsinki Lambda Clubは、幻想的な照明の下で「THE FAKE ESCAPE」「キリコ」と今年リリースの曲を立て続けに披露。
稲葉(Ba)のリズムに乗せられて自然と体が揺れてしまう異国感溢れるメロディ。彼らの魅力は、年々加速する自在にセッションを操る爆発力と幅広い音楽性だとライヴを観る度に感じる。まさにそれは、橋本(Vo&Gt)が「今年もいろいろやってきた」 とMCで自負したように、常に様々なことにチャレンジし続ける姿勢によって磨き上げられたものだろう。
そして、今年11月27日にリリースされるEP『月刊エスケープ』から「My Alien」を初披露。コーラスも含めた力強い音の重なりがだんだんと増していくなかで、橋本のしなやかな歌声も相まってより骨太に支え合っている印象だ。
恒例の2曲で”稲葉ダンス”やコールアンドレスポンスを繰り広げる終盤。フロアも待ってましたとばかりに拳を上げ、気持ちよく体を揺らす。彼らは展開ごとに色んな側面を魅せてくれるバンド。だからこそ、毎度予測のつかないライヴ・パフォーマンスは必見だ。
自然と「死ぬまで生きたら褒めてよ」と叫んでしまっている彼らのライヴがこれからも大好きだ。
Text by キムラアカネ
Photo by 瀬藤育