誰からも愛される笑顔
続いてsidestageに登場したのは、フロアでも誰よりも踊っていた姿が印象的な、犬オブダークネス。DJブースに立っても笑顔で身を揺らす彼女の周りにはひと際多くの人が集まる。観客と目を合わせて踊る彼女は、大きな歓声、そして煽りを受けて自らが奏でる音楽に身をゆだねており、だれよりも大人の文化祭、夜の部METROを楽しんでいる。時折見せる真剣な表情とのギャップも彼女の魅力であり、その笑顔こそ彼女が愛されるゆえんであるのだろう。
舞台は中盤、「ダークネス！」コールがフロアに響く中さらにテンポを上げる。犬オブダークネスを囲んで踊り狂う観客たち。そして曲が終わりに近づくにつれてまるで私たちを煽るような重低音を響かせ、ダンスも加速していく。フロアの熱気が最高潮に達し、みんながひとつになった瞬間であった。音楽を純粋に楽しむとはこういうことなのだろう。
深夜二時半、メトロはまだまだこれからだ。
Photo by shohnophoto
Text by ユウ
