in the blue shirt

ボロフェスタ2024
ボロフェスタ2024

未来から眺めた今夜

ライヴ中盤、in the blue shirtは「ボロフェスタに初めて遊びにきたのは17歳だったんですけど、気付いたら30代になってしまいました」と語った。この一言は、ボロフェスタがそれだけ長い時間、多くの人の記憶に残り続けてきたイベントであるということを示している。であるならば、これまでの歩みに思いを馳せてしまうのは必然的であり、同時に未来から眺めたときに今日がどのような1ページになるのかを夢想してしまうところだろう。そして恐らくこの問いに対する答案は、「爽やかなフィナーレだった」に尽きるのではないか。

ショーが始まるや否や、草原を吹き抜けていく風をイメージさせる清涼感を帯びたサウンドが、疲れた身体をグッと伸ばしていく。ストリングスを利用した叙情的なメロディーを肩組みで歌ったり、ドリンクカップを掲げたりする人も多く目撃することができ、会場の各所でドラマチックな光景が出現していたのも特筆すべきポイントだ。大きく息を吐きたくなる柔らかさで我々を包んだin the blue shirt。ボロフェスタ夜の部も、まもなくグランドフィナーレへ!



Text by 横堀つばさ

Photo by なかむらるか