ゴリラ祭ーズ

ボロフェスタ2024
ボロフェスタ2024

壮大な音のプレイグラウンド

日が暮れて心地よい風が吹きだした頃、どすこいSTAGEにはぶら下がるゴリラや存在感を放つ提灯と共にゴリラ祭ーズが登場。まずは軽快な「走れ!ゴリラ」、そして「寝ても覚めても」を披露。耳になじむサウンドと、まるでエフェクターの魔術師かのような舩越悠生(Me&Key)の鍵盤ハーモニカの演奏が光る。続いて平野駿(Re&Tr)メインの「遅刻魔」で、目覚まし時計やおもちゃのラッパ、びっくりチキンなど変わり種が続々と登場。平野の語りに呑まれて観客に笑いが起こり、ミュージカルのような空間に。続いて「ちょっと早いですが年末の歌です」と「めくるめく師走」を演奏。
またMCで古賀礼人(Vo&Gt )は「音楽でなきゃ集まらなかったような仲間がたくさん集まっていてすごく良いですね」と話し、「バンド」を演奏。古賀の転がるようなギターと歌声、それに寄り添って音を鳴らす4人の演奏を聴き、まるで湯船に浸かっているかのような感覚に。
最後には「タワーマンション」。 全員がリコーダーを吹くシーンは森に迷い込んだような不思議な感覚に襲われる。
彼らの音楽は景色が移り変わり、木々や川のせせらぎや小鳥の声を聴いているような安らぎと、オーケストラやミュージカルを観ているかのような壮大さを感じられる。彼らが今後とものびのびと形に囚われず活躍していく姿を追い続けたい。

Text by 山崎更紗

Photo by Riku kawahara