BiS

ボロフェスタ2022
ボロフェスタ2022

スリーカウント・ボロフェスタ

BiSの出番前、4体のウルトラマンが観客の真ん中の櫓に乗り踊った。
4体のウルトラマンのうち、ひとりは本番目前のトギーである。
ボロフェスタ恒例、ゲリラ企画に観客は驚きながらも、ウルトラマンダンスの振りを覚える。
一体感も増し、ウルトラマンダンスは大成功。さすがは研究員(BiSのファン)だ。

ボロフェスタにおいてBiSは、いちばん最初期から伝説を作ってきた。
3期BiSにとっては、“3度目の”ボロフェスタを生きているとも言えるだろう。

しかし、メジャーデビュー年から昨年まで6年連続出演してきたBiSHのいないボロフェスタを、3期BiSが迎えるのは始めてだ。
Twitterでは、ボロフェスタのタイムテーブルが公開されてもなお、BiSHへの出演を、待ち望んでいる者たちもいた。

一方でBiSも、昨年のボロフェスタから大きな変化が3つある。昨年11月加入のナノ3が初ボロフェスタであること、トギーの活動休止明け初のボロフェスタであること。BiSのまっすぐさを象徴していたチャントモンキーの脱退だ。

BiSHのことやBiS自身のたくさんの期待が膨らんで、彼女たちの負担にならないだろうか……なんて心配をしていたが、
1曲目「STUPiD」から蹴散らしてくれた。チャントモンキーが貫いた組体操も健在だ。

ライブ中盤「I WANT TO DiE!!!!!」。
「期待だけが増幅しちゃう 助けて」の心からの叫びが、どこまでも観客の心の奥まで届く。
自分自身にそれを重ねる者も、純粋にBiSたちに想いを寄せる者も。
心の奥まで届くBiSの声で観客はひとつになった。

MCではステンドグラスと言おうとして、何度も「すたんどぐらす」になってしまうトギー。その愛おしさに、会場からは笑いがあふれた。

そして「DA DA DA DANCE SONG」で、またも特設ウルトラマンの下に3体のウルトラマンも踊り、会場は大騒ぎ。
やっぱり、ナノ3、イトー・ムセンシティ部、ネオ・トゥリーズ、トギーの笑顔が見たい。

ヒューガーが加入を発表し、Twitterのフォロワーが25Kチャレンジを達成したら、5人体制のBiSが再び始まる。
武道館という終わりがあるBiSが、どこまでも続くのではないかと思う夜だった。

Photo by リン
Text by 小池迪代