KBSホールすべてが彼女のステージ
大盛り上がりのスキャットウルトラマンダンスタイム。あたたまった会場に出迎えられたのは、眉村ちあき。高い歌唱力に加えギターを弾き語りするスタイル、さらにユーモアのあるサンプリング、トラックメイクの技術、明るく自由奔放なキャラクターで大注目の弾き語りトラックメイカー・アイドルだ。ライヴが始まる前から、彼女の顔が大量に載っているTシャツを着たファン、通称“マユムラー”たちがひと際目立っていた。
ダンスタイムで流れた音楽を口ずさみ踊りながら登場した彼女は、ここにいる誰よりも楽しそうで、ステージを見上げる我々の顔も綻ぶ。魅力的なキャラクターとパフォーマンスだけではない、その確かな音程と技術、圧倒的でパワフルな歌唱力が、観客を惹きつけている。
「顔ドン」での「おい！」というコールレスポンス。マスクをしたままの声出しがOKとされている今年のボロフェスタでは、この曲も例外ではない。ファンも、今日初めて彼女を見たであろう人達も一緒になって盛り上がる。久しぶりにみんなの声を聞いたと嬉しそうな眉村は、「ボロフェスタって最高だね。信じられない、夢みたいだね」とライヴで会場と一緒に歌える喜びをかみしめる。
途中で観客との会話をはさみながらもセットリストは進み、「スクワットブンブン」では、「みんなの健康のためにセトリに入れてみた！」とスクワットを始める眉村。会場一体となってのスクワットに笑い声が重なる。
最後の曲はみんなと踊りたい、とフロアに降りる眉村。GREEN SIDE STAGE全体が彼女のステージだった。
「一生忘れないぜ ボロフェスタ2022！」と心から嬉しそうに、涙をこらえて笑顔で歌う彼女の姿に何度も目頭が熱くなった。間違いなく1番の盛り上げ上手、眉村ちあきのステージは最高だったの一言である。
