「ボロフェスタ2021 ~20th anniversary~」開催!
2002年に京大西部講堂で始まったボロフェスタは今年で20周年を迎える。
主催者と有志で集まった100人以上のスタッフが一緒になって企画から運営までを行うこのインディ・フェスは、悠久の歴史を持つとともに、「学生の街」としてつねに新たな文化が生まれる京都の土地柄に沿い、毎年の変化を積み上げ、数々の伝説を生み、「いつでも帰ってこれる京都のフェスティバル」として19年間歩んできた。
新型コロナウイルスの影響で中止になった昨年から1年。20周年を祝うべく今年は2週間、計6日間にわたって開催される。
ぜひ、その目、その耳、その手で「ボロフェスタ」に触れてほしい。まちがいなく特別な瞬間をともに迎えることと思う。
ついに、20年目のボロフェスタが今始まろうとしている。
ステージ上では、MC土龍(party navigator)によるオープニングセレモニーが行われた。
2つのステージ間にある紅白幕で囲われた舞台の上には、手作り感満載の“瓦”が5枚重ねられ、直径2m弱もある。また、その頭上には、ナノボロフェスタ2021でも見られた“拳”が吊されており、その時が来るのをじっと待っているようだった。
時間がきて、スポットライトが舞台を照らすと、MC土龍がはちまき姿で瓦の上方に登場!「チョレイ!」と頭突きで瓦割りを行うと同時に、“拳”が落下し、瓦を真っ二つに割り、それまで見えなかった赤地に白字で“ボロフェスタ2021”と書かれたインパクト大のボードが出現した。
瓦割りとは、「瓦は、屋根を守るために作られているものだから、そう簡単に割れるものではない」という先入観を利用した、視覚的なパフォーマンスである。
まだ止まぬコロナ禍のもと、ボロフェスタが成功することに対するスタッフみんなの切なる願いがこもった瓦割りだったように思う。
ボロフェスタらしい演出でKBSホールを盛り上げ、20年目の、そして2年ぶりのボロフェスタがスタートした。
また、ふと辺りを見回すとステージを見つめているご夫婦が目に止まった。きっとこの空間を愛するボロフェスタファンなのだろう。今までとはまた違った会場のムードはきっとあのご夫婦のように何年ぶりかにボロフェスタへ帰ってきた人たちが作り出してるものなのかもしれない、と思った。