きのホ。

ナノボロ2022
ナノボロ2022

京都発☆次世代ニューアイドルきのホ。! その巻き込み力に期待大

ナノボロ1日目。GREEN STAGEのトップバッターであるフリージアン、隣のORANGE STAGEステージ赤犬のアッパーな余韻冷めやらぬ中、GREEN STAGE2番手で登場したのは、京都を拠点に、漫画と現実の両軸で活動している2.5次元リアルアイドルグループきのホ。だ。

会場からは、メンバーカラーのピンクやオレンジ、レッドなど、ペンライトのカラフルな光がちらほらと見え始める。SEに合わせてメンバーが登場し、フォーメーションが組まれる。「おい! おい! おい! 」というパープル担当桜寝あしたの煽りとともに、初っ端から会場は最高潮に。1曲目から“emo衛門”をかますと、上がり続ける会場のボルテージに合わせて自然と体が乗ってしまう。そして、激しく力強い楽曲から変わり雰囲気あるメロディ、気怠げな声がまたエキゾチックな夜の情景を思い起こさせる“夜の庵”。高音を歌うグリーン担当の御堂莉くるみと、低めなメロを刻んでいくピンク担当の小花衣こはるが背を向け合って歌う姿に、メンバーの声のハーモニーの合わさりを感じる。歌声までもが個性で溢れており、そのマッチがとても心地よい。

「まだまだいきますよー! 」という掛け声と共に始まった4曲目の“桃源京”では、メンバーたちが満面の笑みでステージを最大限に楽しんでいて、その姿にこちらも思わず笑顔になってしまう。照明の明るさや体が勝手に揺れる感覚、前に手を伸ばして振りを一緒に踊るフロア。「ふぁいっ」の声と共に全員がジャンプし、アイドルと会場の一体感がビシバシと伝わってくる。

MCでは、「ナノボロに出演できてほんっっとうに嬉しい。是非ボロフェスタにも出させてほしい、頑張ります!!!! 」と感謝を述べた。そして、「初めてでもちょっとでも気になったら特典会チェキ会にきてねー! 」と声をかけた。今回初めてきのホ。を観た人もいたかもしれないが、彼女たちの魅力に撃ち抜かれた人は確実に多いと思った。

そして終盤に向け会場の熱気は最高潮に。メンバーカラーの扇子を使った演出は、京都らしいはんなりさとアイドルの融合だと感じた。後ろで観ている人もみな一緒に手を振って楽しんでいる。最後の曲では自然とクラップが起こり、手を左右に振る人も多く見られた。

全力で歌い駆け抜ける姿に、私たちは勇気を貰えるのだろう。今は声を出せないけど、いつか一緒に踊りながら歌いたい。この巻き込み力、きのホ。はまだまだ京都だけではとどまるアイドルではないと強く感じた。

Photo by コマツトシオ

Text by キムラアカネ