“どすこいスタイル”のくぴぽ
「大阪で一番売れていない」を自称するアイドル、くぴぽ。そんなことはないとわかっていつつも、改めて「そんなことはない」と呟いてしまった。開演前のどすこいステージにはすでにペンライトを持つファンと思しき方々が集まっており、会場は熱気を帯びていた。
ステージ上に、まこと、しゅり、ちあき、そして「どすこいスタイル」なまきちゃんが登場。
最初の楽曲“2番目の女にしてください”、で、急に前方のオーディエンスが屈みこみ、くぴぽを仰ぐようにポージングし始めた。統率の取れた一糸乱れぬ、くぴぽとファンの動きが呼応し合い、初手から大盛り上がりといった具合だ。やっぱり、そんなことはない。
“笑え! ノイローゼ”の鬼気迫るパフォーマンスには少したじろいでしまった。3人の「Go Back」の合いの手を入れつつ、 まきちゃんのノイジーな声音から繰り出される「ノイローゼ killer hope / 処分 Given up to the future」のラインが印象に残っている。退廃的な希望をも受け入れてしまうスタイルが、いまのくぴぽの強さの所以なのだろうか。
Photo by コマツトシオ
Text by 増井
