演奏と言葉と映像で魅せた熱烈なライヴ!
浪漫革命からバトンを引き継ぎ、ORANGE SIDE STAGEに登場したのは、京都を拠点に活動するオルタナティブ・ポップ・バンドthe McFaddinだ。ボロフェスタには初出演で、 1月にryoma matsumoto(VJ)が加わり6人体制となった彼らは、「いろいろと考えずに没頭できる時間がこんなにも幸せなんだ」なんて思えてしまうほどに熱烈だった。
“SOUTH”から、彼らのバイブスは音になり、フィジカルなバンド・サウンドでもってDTMを立体化していく。自然と身体が揺れる持ち前のグルーヴと、研ぎ澄まされた歌で怒濤のスケールを見せつける。KBSホール全体が彼らが提示する世界観にどっぷり浸る。
ライヴは“DRAW IN A HEAD”へ。独特なテンポ感が心地いい楽曲だが、ライヴで聞くと楽曲に勢いがあり、心臓に引っ張られて体がバウンドするくらい興奮した。飛び跳ね歌うryosei yamada(Vo&Gt)のように、オーディエンスも自由に音と遊んでいるようだった。そして、それがすごく美しかった。
彼らのグルーヴ感にどんどんのめり込んで行き、“opacity”へ。フィジカルなバンド・サウンドと色気ある歌声が、聴く者を雄大なロックの地平へと導いてくれる。
続く“PUMP”は、バックにryomaによるMVが投影され、ビジュアル的にも楽曲のメッセージを発信する華やかなパフォーマンスだった。五感で感じるものに素直になれば、心が動いていく、と思った。
また、MCでは、まだ止まぬコロナ禍の情勢に触れ、「みんな同じ条件で、みんな楽しもう!」と話し、5曲目“SHILVER”へ。
マイクにエフェクトを掛けたryoseiの色気ある歌声をちゃんと聴かせ、オーディエンスみなをうっとりとさせた。
ライブは“SPIRITED AWAY”から“Feed Pass”へ。彼らが放つ輝き溢れるエネルギーに脳内が揺らめく。どんどん鳴らす、畳み掛ける。
最後は、彼ららしい疾走感が心地いい最新曲“BuBBle”。淡々と青く燃えているような彼らの佇まいは眩しいほどかっこいい。また、ryoseiが歌い上げたあと見せた晴れやかな表情は非常にインプレッシヴでグッときた。
「MCFDN」と大画面に映し出され、歪むエレキの音像を残しステージを去った。
演奏、言葉、映像の端々から彼らのパワーが伝わり、見惚れた。その技に。