お客さんと楽しむを貫く！
前半戦最終日！ GREEN SIDE STAGEのトップバッターは、「歌って踊って笑顔で帰ろう！」をコンセプトに掲げる３ピース・バンド、超能力戦士ドリアン。ボロフェスタへの出演は2年ぶり2回目のようだ。
「こんにちは！ 僕はドラム！ いまから“超能力戦士ドリアン”のライブが始まるよ！」と、うたのお兄さんのような声が響き、やっさん（Gt）とけつぷり（Gt）がステージへと駆け上がる。しかしおーちくん（Vo.）の姿がない。やっさんが「ボーカル出てきてないやん！」と突っ込むと、チープなイルカの着ぐるみに身を包んだおーちくんが、ふなっしーばりのテンションで姿を現した。
「KBSホールにイルカ出てきてしもうた～」と煽ると、“魚じゃないのよイルカは”を披露。キャッチーなギターのメロディと軽快なドラムの上で踊り狂うイルカ（おーちくん）と、両脇で支えるノリノリのツインギターに興奮したのだろう。最前列のお客さんが爆ハネしていた姿が目に残っている。
終始やっさんが「みなさん色んな楽しみ方あると思います。自分がやれるペースで楽しんでって～」とMCを何度も繰り返すように、コミック・バンドとして、お客さんと楽しもうとする確固たる信念が、垣間見えるライブだった。会場一体となってヲタ芸をするライブは初めてだったが、新たなライヴの楽しみ方を発見できた気がする。
締めくくりはヒット・ナンバー“焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね”。ジューシーなシンセサイザーが印象的な楽曲で、ラストにふさわしい清々しいパフォーマンスをであった。
「知っている人も知らない人も楽しんでもらいたい、そして覚えて帰ってもらいたい」という気迫が終始感じられるライブだったが、帰り際にさっそく「知っていたら、もっとおもろかったろうな～」というお客さんの声が聞こえ、胸が熱くなった。超能力戦士ドリアンにとって、さらなる爪痕を残せたライヴとなっただろう。
