柔らかく澄んだ詩情に酔いしれたライヴ
いよいよボロフェスタ2日目も後半戦! GREEN SIDE STAGEは、寺尾紗穂の出番。到着すると既にそこには、彼女の歌声に酔いしれているリスナーたちの姿があった。この光景をみて確信する、やはり寺尾紗穂は最高だ!
一曲一曲、丁寧に説明しながらライヴを披露するスタイルだったのだが、「お客さん戻ってこなかったらどうしよって思ったけど、戻ってくださって良かったです」と言い、時折ユーモアのある発言を挟むなど、終始会場が和やかなムードへ流動していく。このあたりのユーモアもきっと彼女の魅力の内なのだろう。
“アジアの汗”では、耳にスッと馴染んでいく優しいメロディーと同時に、「あそこのビルもそれもだよ/みんな俺らで建てたのよ/今は地面這いつくばるだけさ」など、虚を突くように鋭い歌詞がリスナーの胸に響いていく。
亡くなってしまった父親へ向けた楽曲、“北へ向かう”では「日々生まれていく/新しい愛の歌が/あなたにも聞こえますように」という歌を透き通るファルセットを響かせ、会場すべてのものが、それぞれの詩情に胸を溶かし思いを馳せていた。またボロフェスタでお会いできますように!