梅田サイファー - ボロフェスタクイックレポート

Having fun！Enjoy the party！

ジャンル問わず様々なアーティストが出演するのがボロフェスタの面白いところだと思うのだが、HIP HOPのアーティストが登場するとやっぱり嬉しくなってしまう。ラインナップの情報解禁で、梅田サイファーの文字を見つけ、思わずガッツポーズをした。
そんな筆者と志を同じくするヘッズ達が2日目のKBSホールに集った。

京都のお隣大阪・梅田から、ORANGE SIDE STAGEに登場したのは梅田サイファーだ。サウンドチェックの時からフランクに観客とコミュニケーションをとり、京都の温度感を確かめていく。
時間になるとまずは「KING」からスタート。
ステージに立つ人数はボロフェスタ2023では最多。DJセットと共にクルーの面々が並ぶとそれだけでもう視界がいっぱいになる。
人数は多いが、リリックやフロウの違いがそれぞれのキャラクターを明確に示していて、まさに各国のKINGが集ったサミット的存在感。
観客は1曲目から声も腕も振り上げて盛り上がっていて「あれ？ここって梅田だったっけ？」と思うほど梅田サイファーの音楽に夢中だった。

続く「かまへん」でも、次々と入れ替わるマイクリレーが観客の心拍数を押し上げていく。ハイトーンでアッパーなKOPERUから、低音でダウナーなpekoへのマイクリレーはまさにジェットコースター。客席にコール＆レスポンスを煽ると、「かまへんっ！」という関西弁の大合唱がKBSホールに響いた。
実はこの日誕生日のメンバーがおり、続く「PARTY」ではリリックに「今日はKOPERUの誕生日“PARTY”」とアレンジが加えられ、観客からも“おめでとう”の代わりの大歓声が起こった。

その後のMCでは、pekoが「梅田サイファー初めて見る人？」と問いかけると、意外なほど沢山の手が上がった。
初見の人が多いとは思えない盛り上がりぶりに、こちらも驚かされる。
「初めてだけど梅田サイファー好きになったよって人ー？」と続けて問うと、
当たり前だと言わんばかりに、手と歓声が上がった。

「バイブスがぶつかり合って弾け飛ぶような曲」という紹介からはじまった、新曲は、レゲエ調のトラックが耳に新しく、後方からはHATCHが飛び出しマイクを握った。KBDやILL SWAG GAGAのパワフルなパフォーマンスは目が離せないし、テークエムから飛び出すリリックとフロウには耳が離せない。総括すると、「ずっと楽しい」。

その後もテンションMAXのままライヴ（というかPARTY）は進んでいく。
KZからは「初めて出たんですけど、ボロフェスタが好きになりました！もっと早く出たかったわ！」「また出たいです！」と嬉しい言葉が溢れた。
ラストの「梅田ナイトフィーバー」では、「人もまばらなフロア照らしてたミラーボール」のサビでKBSホールのミラーボールが輝きだし、まばゆい光に観客の盛り上がりも最高潮に達した。
歌詞に反し、ボロフェスタの会場でミラーボールが照らしたのは、楽しそうな観客の顔だった。