ピアノ男が演出した
笑えて、踊れる最高のステージ
CeeeSTeeからバトンを引き継ぎ、Live Foreverステージに登場したのは、会社員兼アマチュア・ミュージシャンという肩書きで、京都のアンダーグラウンド・シーンを中心に活動する「ピアノ男」だ。
BPMが異常に速く、破壊的な印象を持つ「ガバ」や、笑ってしまうほどテンポが速い「ハッピー・ハード・コア」、高速で複雑なリズムとルーズな低いベース音が特徴の「ジャングル」などのジャンルを得意とする、一本wav DJである。
「でかい場所なので、でかいマイアヒかけようかな」とツイートしていた彼、予告通り「恋のマイアヒ」でスタート! 彼がステージに立ち、音楽をかければ、そこはいつだってダンスフロアだ。
間髪開けず、次はインドネシア語バージョンのマイアヒ。
筆者も初めて聴くというのに、自然と体が揺れてしまう。音に身を任せるとはこのことだと察した。
「私、失敗しないので」ドクターXでの大門未知子の決め台詞、鬼束ちひろ「月光」の冒頭と続き、志摩スペイン村CMソング「きっとパルケエスパーニャ」をかけ、オーディエンスを翻弄する。
ラストはMay J.による「少年時代」の冒頭部から、ガバに移行し、緩急を自在に操りフィニッシュ。
彼のライヴでときたま登場するビックリドッキリメカ(ビックリでドッキリな切り札)だが、今日は関西の音楽家in the blue shirtの有村峻から輸送してもらったという広末涼子の等身大パネルだった。パネルの後ろに隠れてみたり、広末涼子の口元にマイクを向け、歌わせてみたりと、遊び心溢れるパフォーマンスが意外だった。
「関係ないけど、部屋のカードキー無くした」と突然カミングアウトし、オーディエンスの笑いを誘った。(なお、カードキーは挿したままだったそうだ)。
ソーシャルディスタンスを保ち、マスクは付けたまま、ヘッドバンキングするオーディエンスも見られた。笑えて、踊れる最高のステージだった。