ヤマトパンクス(PK shampoo)

ナノボロフェスタ2020
ナノボロフェスタ2020

Text by マツノミズホ
Text by 廣瀬有美

彼の等身大の音楽は、どんな形になろうとも揺るがない

 

どすこいステージを満員にしたのは、PK shampooのヤマトパンクス!

今回のライヴは、ソロ名義で出演。メンバーにJaymopp(Gt)、エヌ(Ba)、イシオヒロキ(Key)を迎えての、スペシャル体制となった。アレンジされたPK shampooの曲に、ヤマトパンクスが、主に立ちボーカルとして歌うバンド構成である。どんな構成になろうと、彼の歌声と曲は私たちのこころに強く突き刺さる、ということが改めてよくわかったライヴであった。

さらっと始まった、1曲目「神崎川」。まさか、1曲目からこの曲が聴けるとは、正直こころの準備が整っていなかった。しかし、彼の歌は熱い。準備などしなくとも、まっすぐに訴えかけてくる。そのままの流れで、「なにがあったってかまわない~」と歌いだし、今年4月にリリースされたPK shampooの2nd single『新世界望遠圧縮』から「3D/Biela」を披露。
オシャレにアレンジされた曲たちに、荒々しくも、やさしさに溢れた歌声がのせられる。

MCでは、メンバー同士友達ということもあり、仲の良さがうかがえ、お客さんの笑い声が聞こえる場面も多かった。3曲目、バンドアレンジでの最後の曲となった「京都線」を披露。オリジナルとは、ひと味もふた味も違う曲たちに、常に新鮮な気持ちで観れるライヴだった。

そのあと、ヤマトパンクスがエレキギターを持ち、バンドメンバーがステージを降りると、「あと1曲だけ歌って、今日は終わりにします」と弾き語りで「学生街全能幻想」を歌う。ギター一本になろうとも、やはり彼の歌は最強だ。しっとりとした雰囲気で1曲歌いあげると、「楽しんで帰ってください」とステージを降りて行った。

彼の等身大の音楽は、どんな形になろうとも揺るがない。だから、私たちはヤマトパンクスの曲に、歌声に魅了されるのではないか。