映像×音楽の革新的なアートユニットCuBerry。挑戦し続ける彼女たちの物語をみた。
2日目Foever Liveステージ、熱いバンドが続く中で会場を癒したのは、京都発・映像と音楽を合わせた革新的なアートユニット、CuBerryだった。
実の姉妹であるKanaco(Vo,Gt)、 Yuiko(Dr)と、実の従姉妹Sue(Ba)のスリーピース・バンドに加え、Setsukaが映像やアートワークを担当し、新しい表現方法に挑戦している注目のユニットである。
今年7月1日には、1st Album『ニューストーリー』をリリース。新たな武器を手にした彼女たちの劇的なステージは必見であった。
「こんにちはCuBerryです」とKanacoが挨拶すると、始まったのは「光の街」。彼女たちらしい柔らかでキャッチーなナンバーだ。
続いて、「ニューストーリー」。
この曲は、サポート・ギターをしていたkoba-yang(KanacoとYuikoの父であり、村八分の再結成時メンバー)が抜けたことを機に、スリーピースとして一番かっこいい曲の形を追求し始め、出来上がった曲のひとつである。ドラムとベースがノリのいいリズムを刻む、一つ一つのリフはかっこよく、かつサビはキャッチーに仕上がっている。間違いなく、CuBerryの新たな武器となる1曲だ。
メンバー紹介を交えたMCのあと、特徴的なギター・リフから「Mr.Postman」を披露。どこか懐かしいメロディーと安心する優しい歌声で、幅広い層のお客さんを確実にファンにしていく。
さらに「TWINE」では後半にかけグルーヴ感を引き出していき、存在感をみせつけた。
「青い城」から移った、最後の曲「マーメイド」は、まるでドラマの最終回をみているような爽快な気分になる曲。
強く伸びやかに歌うKanacoは、1曲目のあどけない印象の彼女とは別人のようだ。こだわり抜いて組まれたセットリスト、ライヴに物語性を生み出すセンスの高さに感動すら覚えていた。
ナノボロフェスタ2日目、CuBerryのステージは大きな拍手とともに幕を閉じた。
MCでは、新型コロナウイルスの影響で延期されていた、「街角シャイガールツアー」磔磔ワンマン公演が、9月27日に開催されることを発表した。
映短編映画も上映されるので、今回はみられなかったSetsukaの映像にも期待が高まる。次はどんなステージをみせてくれるのだろうか、音楽と映像を共存させるライヴは、CuBerryが表現したい世界観を、より鮮明に感じられる空間をつくりだすことであろう。