FIRE BOYS(夜の部)

ボロフェスタ2022
ボロフェスタ2022

深夜2時にやるしかねえ! 魂のオン・ステージ!

続いてオン・ステージするのは、KBSホールの街の底でのあの熱いライヴから4時間と少し、2回目の出演となるFIRE BOYS。「METROではどんなスタイルで来るのだろう!?」とワクワクしていたのも束の間、目の前に見えた景色はスパイダーマンの全身タイツを見にまとい、なんとステージ上の天井のパイプからぶら下がりお馴染みのポーズをキープする山ちゃん。そして、「スパイダーマンだああ!」と叫ぶせきちゃん。想像の遥か上をいく衝撃的な光景に思わず笑ってしまう。そして、そこそこの長い時間逆さでぶら下がっていられるの凄いな!? という視点で冷静にみている自分に驚く。

そんなこんなで会場はすでに大盛り上がり。まさに掴みバッチリな状態でライヴは始まり、「GANRYUJIMA」で叫び散らし、 「FIRE BOYS!」や「やるしかねぇ!!!」と叫び、拳を突き上げる。すでにこれまでのアーティストたちによって温められていたフロアだったが、FIRE BOYSのオン・ステージによって体感温度が10度以上は一気に上がった気がする。それだけアツい。

そんな中、「結婚指輪落としましたー!」という衝撃の告白が。まさに今、山ちゃんが演奏中にで落としたようで、それはもうやるしかねえんだ! という状況そのもの。しかしご安心あれ、無事発見し「やったぞー!」と叫ぶまでがご愛嬌。何はともあれ、見つかって本当によかったという空気が漂う。再び逆さまにぶら下がったスパイダーマン(結婚指輪を無くしその後見つかったver.)は心なしか嬉しそうだというツッコミも入り、もう彼らから目が離せないほどに心を掴まれてしまった。「やれなかったことなんてねえ! 新曲をいっぱいやります!」と叫び、次々と曲を勢いを加速させながらぶちまけていく。

天井からぶら下がってみたり、フロアに飛び込んだり、何だか終始破茶滅茶だが、これぞ何でもありのライヴ・ハウスである! といったステージだった。熱くて暑い、もはやアツアツすぎる深夜2時のライヴは熱狂で幕を閉じた。意外にも最後は漫才の最後のようにわりとあっさりと「どうも、ありがとうございました〜!」と締めたところに思わず笑ってしまったが、そんな彼らの人間性も垣間見えた濃い30分間だった。

Photo by shohnophoto
Text by キムラアカネ