ステージなんて関係ない
ボロフェスタ2日目、1発目から愛すべき中年のおっさん、クリトリック・リスの移動式センターステージ！
眠たさを吹き飛ばすような「バンドマンの女」でKBSホール全体が一気に「ボロフェスタに来た！」という高揚感でいっぱいになる。
しかしながら今年はトップバッター。このライブ後東京へ行くというスギムの手には酒もなく、脳もクリアだという。三連休の中日で土曜日である今日のフロアには、毎日サラリーマンをしているであろう男性たち。「中間管理職」でのサラリーマンコールに大盛り上がりで答える様子を見て、このフェスに来ている大人たちはやっぱり最高だなと初っ端から思わせてくれる。
中盤に入り、移動式CENTER STAGEが本領を発揮し動き始める。スタッフが引っ張り、真ん中にスギムが移動するも「高速で回して！」と無茶ぶり。懸命に回すスタッフ。しばらく踊り続け、落ち着いたかと思えば「面白くない！」と突然センターステージを降り、メインステージへ。酒が入っていなくても絶好調である。
“あのセンターステージを抜け出して 勝手にメインステージでやってる”
「STAYMUSIC」の一節に、この最高な一日の始まりをのせる。
“音楽は魔法 ライブハウスは奇跡” ステージを降り、観客にマイクを渡してともに歌いながらフロアを横断するスギムは、私達に音楽とパワーを届ける魔法使いのようであった。風貌は全く違うけれども。
ボロフェスタに欠かせない存在、クリトリック・リス。年ごとに変わるステージに「もうええ加減定着してほしいわ！」と話す。しかし、どのステージでも、ステージの色ごとの最高のパフォーマンスを見せてくれる彼。次はどこのステージで観ることができるのか。もうすでにワクワクが止まらない。
Text by 大井優
Photo by shohnophoto
