ハルカミライ

ボロフェスタ2021
ボロフェスタ2021

聴き手全員を『主人公』にするバンド、ハルカミライ。時代を変えるステージ。

ボロフェスタ2日目中盤、音出しのため関大地(Gt,Cho)、須藤俊(Ba,Cho)、小松謙太(Dr,Cho)が大勢の観客の前に現れた。
“ファイト!!”等人気曲が一部演奏され、もうライブ始まってる?と疑いたくなるほど、一瞬で会場の熱気は最高潮に。
そこへ髪を真っ赤に染め上げた橋本学(Vo)が加わり、彼らの伝説のようなライヴはスタートした。

ステージを縦横無尽に動き回り、観客ひとりひとりと目を合わせていく橋本。事前に決められたセトリはないようで、
須藤が他の3人に演奏しながら次の曲を伝える姿や、MC中に4人で曲を決める姿さえ見られた。
ついにはボロフェスタカメラ担当に「カメラマンのお姉ちゃん!!こっちにきて!!」と呼びかけ、彼女をステージに上げてしまうほど“やりたい放題”だ。

『こんなライヴ見たことない』と感じると同時に、『これこそがライヴだ、ロックンロールだ』と確信した。
ところどころ歌詞をアレンジし、魂込めて歌う橋本。
飛び跳ねながら音を鳴らすバンドと、それに応えるように拳を突き上げる観客が、終始一体となった45分間。スーパーヒーローを見ている気分だった。
間違いなく最大の熱量をもったKBSホールを、彼らは“ヨーロービル、朝”で締めた。

彼らがステージに立ち続ける限り、音楽は進化し続けていく。ロックンロールはまだまだ終わらない。
たとえ“世界を終わらせて”も、彼らの音楽は鳴り続けるだろう。

Photo by 関 ゆかり
Text by ヒワタシサキ