浪漫革命

ナノボロフェスタ2020
ナノボロフェスタ2020

Text by マツノミズホ
Photo by 廣瀬有美

浪漫革命の愛はホンモノだ!
会場にいた全員を幸せに包んだ1日目、最高のフィナーレ!

ナノボロフェスタ2020、総勢19組のアーティストが出演した1日目。
すべてのバトンを受け取り、トリを飾ったのは、京都発6人組の革命児、浪漫革命!
KBSホール初出演となる彼らが、音楽、京都、そしてナノボロフェスタへの愛を、全身全霊で表現してくれた。

7月22日に2ndアルバム『ROMANTIC LOVE』をリリースしたばかりの彼らを、楽しみに集まったお客さんも多いはず。間隔を保ちながら、隣のFoever Liveステージにまで人が広がっている。
満を持して、Never Dieステージに登場する彼らを、拍手で迎えた。

藤本卓馬(Ba,MC)の軽やかなベースから、「ラブソング」がスタート! 1曲目から後藤潤一(Gt)と大池奏太(Gt,Cho)の交互におりなす圧巻のギターソロ。浪漫革命が奏でる音は、すべてが美しく、情熱的だ。
そのままの勢いで、「ラブストーリー」へと移る。藤澤信次郎(Vo)が「とても大事なことさー!」と声を荒げ歌う。凄まじい熱量が伝わってくる。
2曲が終わり、藤澤が「よろしく浪漫革命です! 楽しいです!」と言うと、ファンク調のグルーヴィーなベースとドラムが始まる、「JUST DO IT」だ。 音源にはないライヴ・パフォーマンス、私たちはコール・アンド・レスポンスの代わりに手を挙げて応える。会場のテンションが上がっていく。とにかく楽しい!

MCを挟んだ後の4曲目「深夜バス」で、空気が一変した。
エモーショナルなサウンド、後半追い上げてくるTOY(Dr)の爆発的なドラム、彼らに引き込まれていく。
続いて、「毎日の幸せをかみしめよう」と始まったのは、「あんなつぁ」。優しいギターの音色、ボーカルとコーラスが、浪漫革命の優しい世界をつくり出す。

「もうラストになるんですけど、今日1日めっちゃ楽しかったです。」と藤澤、続けて
「次は、みんなでふれあえないけど、ふれあいたいなって曲になっています。心と心でふれあっていこうね。
京都、ナノボロフェスタ、京都の音楽が続いていけばいいと思います。」と始まったのは、「ふれたくて」。
ゆったりと心地よいこの曲は、みんなが自分の心の中で、曲をかみしめ、音楽に浸っていた。
音源ではゆっくりフェードアウトするのだが、ギターの掛け合いからグルーヴがどんどん上がっていく、メンバー全員から目が離せない。
ついに最高点に達したとき、「フ・フ・フ」とバチッと潔くラストを決めた。

ここまで、すべて「ROMANTIC LOVE」に収録されている最新曲だ。

音楽はいつだって黎明期なのだ。彼らは進化し続けていく。それをいつまでも追い続けていきたい。

アンコールで再び登場、
「ありがとうございます。最後は、僕たちの京都の曲をやって終わろうと思います。」。
残響が響き、始まったのは「KYOTO」だ!
藤澤が両手を高々に掲げ「イエーーーーイ」と叫ぶ。

すると、幕が開きKBSホールの象徴である、鮮やかなステンドグラスがあらわに!!
この演出はサプライズ、ナノボロフェスタから浪漫革命に贈るプレゼントだった。彼らは、口を大きく開け、上を見上げる。
浪漫革命の音楽のようなカラフルな光が、差し込み、会場一帯に歓喜が広がる。自然と手があがる。
「ああ、やっぱり音楽はいいな。幸せだ。」改めて、そう感じていた。
ナノボロフェスタ1日目のフィナーレ。
藤澤は「アイラヴユーーーーー」と叫ぶ。この日のために作られた曲なのかと、勘違いしそうになるほど、今日、この場所への感謝の想いが曲から溢れ出していた。

あの場所にいれて幸せだった、会場にいた誰もがそう感じただろう。
浪漫革命に、そして、ナノボロフェスタに感謝し、盛大な拍手と共に
1日目の幕は閉じた。

「Never Die」ナノボロフェスタ2020は、明日も続く。