“人生の奥深さ”が爆裂した最高のステージ
そろそろどすこいSTAGEも終わりへ向かおうとしていて、少しずつロビーには人が集まってきていた。すると突然ロビーに歌とギターが鳴り響く。パーティーナビゲーター・土龍の前説を待たずして、アースカラーの衣装に身を包んだボギーのパフォーマンスが始まってしまったのだ！ 改めて土龍が前説を行うと「ボロフェスタのメインディッシュ、ハイライトしかない」という言葉が飛び出してきた。ボギーを見に来たお客さんたちはそれを聞いてうんうんと頷き、納得の表情をしている。これから始まるボギーのパフォーマンスがより一層楽しみになった。
「いつも最後にやる曲から始めようかね、物語を変えていこう」と最初に披露したのは「青い春」。みんな手拍子したりシンガロングしたりつねに笑顔で、彼から生まれる全てを楽しんでいる。周りを巻き込んで全部を自分のものにしてしまう力に心奪われてしまう。彼がやりたいようにやる。そんな彼のパフォーマンスは、一体次に何が待っているのかという想像を全て超えてきて、「ハイライトしかない」とはそういうことだったのか！ と毎秒感動させられた。
途中「相方を連れてくる」とステージ袖にはけるボギー。なかなか戻ってこない彼に「ボギー！ ボギー！」と会場からボギーコールが巻き起こる。やっと帰ってきた彼は、「北の国から」の五郎さんへと変身していたのだった！ 「待ち望んだね、ありがとう」と3年ぶりのどすこいSTAGEや街の底STAGEの復活に触れながら、それを噛みしめるように「北の国から」のテーマに乗せてボロフェスタの替え歌を披露。その後も北島三郎の「まつり」をアレンジし、踊りまくる。会場に大きな笑いをもたらしてくれた。
最後金八先生になりきった彼はステージから下りてきて、フロアの真ん中で海援隊の「贈る言葉」を熱唱する。するとその場に居た人たちがだんだんと、彼を囲んで肩を組み始めていく。水面に波紋が広がっていくかのように、お客さんのシンガロングも少しずつ広がりを見せ、歌声がボロフェスタの会場全体に響き渡る。盛り上がりが頂点に達して全員の気持ちがひとつになった時、フロアではボギーの胴上げが始まった。ボギーのボはボーカルのボ、ボギーのギはギターのギ。歌とギター、身ひとつで会場を沸かせた彼を称えるかのごとく、みんなに担がれたままボギーは会場の外へと運ばれていった。
全ての予想を裏切り続け、彼らしいパフォーマンスを貫き通したボギー。彼のパフォーマンスは、折り返しを迎えたボロフェスタにとてもふさわしかった。
