メシアと人人

ボロフェスタ2022
ボロフェスタ2022

わかっちゃいたけど、この熱量。

ドレスコーズからバトンを引き継ぎ、GREEN SIDE STAGEに登場したのは、ボロフェスタには2013年から8回目の出演となる京都発シューゲイザー・デュオ、メシアと人人だ。

ホストバンドとして、ボロフェスタを知ってくれているからこそ今日だけの特別なステージにしてくれたメシアと人人は、「ククル」から。さすがの爆発力だし、そのバカでかい音に嬉しくて鼓動が速くなった。わかっちゃいたけど、この熱量。鳥肌たった。そしてこんなにかっこいいバンドが、ボロフェスタの側に居てくれることが心強いし幸せだと思った。

ライヴは「apple」へ。パワフルなビート、うねりまくるギター・リフ。ビビるぐらい熱烈なのに、軽快なメロディの中に繊細で大胆な優しさを感じた。

ライヴは、「スリープ」から最新曲へ。孤独と愛情が同居したような北山(Vo,Gt)の力強い歌声に、福田(Vo,Dr)の甘く柔らかなコーラスが重なって激情と感傷を携えたノイズ・ポップ・サウンドを響かす。そして最新曲をライヴで聴ける喜びも改めて実感した。

音源を凌駕するライブだった。彼らの本質はライブで感じられるものだろう。こんなん心動かないわけがない!

Photo by ウチダミサキ
Text by 石上温大