愛とはなんだ?
(sic)boyからバトンを引き継ぎ、GREEN SIDE STAGEに登場したのは、ボロフェスタには2012年から5回目の出演となるおとぼけビ〜バ〜だ。
ライヴは 「YAKITORI」から。とてつもない勢い。尋常ならざる音圧。高度な演奏力。彼女たちの驚異的なエネルギーを目で耳で身体で感じ、一瞬でアドレナリンが溢れでる。
「Don’t Light My Fire」、「S’il vous plait」、「Love is Short」といった短いナンバーを休みなくプレイ。容赦などまるでない、畳み掛けられるステージ・パフォーマンスには、絶対に心を掴んでやるぞという意気込みだけでなく、世界で活躍するライヴ・バンドとしてのプライドが宿る。毎曲ゾワゾワする着火、規格外の熱量。届けたい想いと言葉は間近に迫る勢いでしっかり刺していく。だから、一瞬でも見逃せない。
「I put my love to you in a song JASRAC( あなたとの恋、歌にしてJASRAC)」へ。あっこりんりん(Vo,Gt)がけたたましく発する唯一無二のパワーワードは本気とユーモアが共存してておもしろい。そして、疾走感ありつつトリッキーな展開がクレイジーで、楽しい。まったく、おとビ〜らしさ全開だ。
ライヴは、「What do you mean you have talk to me at this late date?」から「PARDON?」へ。恋にまっすぐ向き合ってきたからこそ恨みつらみがふんだんに詰め込まれた詞は、好きな相手のことよりも、それ以上にわからなかった自分の気持ちを忍ばせる。未練や後悔のほうが原動力になっていくことをそれとなしに知らせる。自らを省みるとやはり、死にたくなるが、「恋なんかヘタクソでいいんだ」って瑞々しいメッセージが含まれているように思った。
約30分で17曲を演奏した怒涛のライヴの最後は、「あなたわたし抱いたあとよめのめし」。
今、かなりドキドキしている。退屈なんて一秒もなかった。
Photo by shohnophoto
Text by 石上温大